2025年度JTAトイレ賞 審査結果

〇応募作品

38作品(内海外6作品)

(建築作品部門:12, 研究・技術・開発部門:8,  維持・管理部門:4  社会的活動部門:14)

(2025年JTAトイレ賞エントリー作品)

 

〇選考方法

(1)審査:審査委員および協会運営委員等による審査を基に、審査委員会での最終審査により、JTAトイレ賞・奨励賞を選定

(2)一般投票:トイレシンポジウム参加者による投票(79名投票)により、一般投票賞を選定

 

〇審査委員会

委員長 中野和典 運営委員、日本大学工学部 教授/環境生態工学、環境工学
副委員長 長澤夏子 協会員、お茶の水女子大学基幹研究院 教授/建築計画・環境心理
A)作品部門 長澤夏子 (前掲)
小林純子 名誉会長、設計事務所ゴンドラ代表/建築
B)技術・研究・開発部門 川内美彦 運営委員、元東洋大学ライフデザイン学部 教授/ユニバーサルデザイン
上野義雪 副会長、元千葉工業大学工学部 教授/室内計画・人間工学
C)維持・管理・運営部門 山戸伸孝 運営委員、㈱アメニティ代表取締役社長/トイレメンテナンス
有泉勝也 ㈱小田急ビルサービス品質管理推進部/品質管理・都市環境・ビルメンテナンス
D)社会活動部門 山本耕平 会長、㈱ダイナックス都市環境研究所代表取締役会長/環境・まちづくり
中野和典 (前掲)
委員 高橋未樹子 理事、コマニー㈱研究開発本部/ユニバーサルデザイン
細野直恒 運営委員、NPO法人にいまーる理事/ICT、人間工学・ユニバーサルデザイン
上梅澤保博 上梅澤建築設計事務所/建築
幹事 浅井佐知子 運営委員、設計事務所ゴンドラ/建築・ワークショップ
アドバイザー 高橋志保彦 名誉会長、神奈川大学名誉教授/建築・都市デザイン

 

〇選考結果

JTAトイレ賞
部門 タイトル 応募者名
建築作品 昆陽池公園多目的広場トイレ 井上達朗、戸矢﨑清志、西澤一騎、塩﨑藍子(伊丹市都市活力部都市整備室営繕課)
久保琢史(伊丹市都市交通部みどり公園室公園課)
維持・管理 混雑抑止と可視化を両立するトイレDX「AirKnock」 河野剛進(株式会社バカン)
社会的
活動
インフラスタンド
-公衆トイレを起点とした地域共創のプラットフォーム-
小澤大悟(有限会社 石和設備工業/KAWAYA DESIGN)
Ezloo ー 手のひらから広がる安心の外出 原田怜歩(東京大学・UN&Co.)
奨励賞
部門 タイトル 応募者名
建築作品 あずま百樹園公園トイレ 建築主:墨田区
企画・監修:UDC すみだ 千葉大学 鈴木弘樹
コンペ最優秀案:星野結妙、村山香菜子
設計監理:株式会社一空建築工房 上垣内伸一
撮影:佐藤信太郎
札幌駅改札内トイレリニューアル 岩崎頼太、今村龍吉、佐藤薫(北海道旅客鉄道㈱ 新幹線工事部 札幌新幹線工事事務所)
台北市にある大安公園のエコなトイレ Organization:Parks and Street Lights Office, Public Works Department, Taipei City Government
Builder:Friends of Daan Forest Park Foundation
Design:Environmental Arts Design Ltd.
Construction:Shicheng Civil Engineering Industry Co., Ltd
ジェンダーなどを問わずみんなが使える「みんなのトイレ」開設 ーデザイン・ゾーニング・DEIで特徴ある空間を構成ー 山下光章、前田幸穂
(パナソニック株式会社エレクトリックワークス社グループ)
技術・研究・開発 インクルーシブな公共トイレの設計:Wee The People Professor Jo-Anne Bichard
Gail Ramster
維持・管理 「人を中心に、共同管理、環境に優しい」
―スマートテクノロジーを統合し、バリアフリーで安全・快適なトイレを実現
林錦堂(TRSV Co., Ltd.)
社会的活動 15年続けてきた想い
観光都市長崎 おもてなしはトイレから。
トイレから、みんなにやさしいまちづくり
竹中晴美(実行委員長)
山﨑利之(イグレッカ・エンヌ)
松本敏子(一般社団法人 環境まちづくり社中)
安元哲男(アートクェイク)
栁忠宏(医療法人やなぎクリニック)
牧山千代(福岡支部)
竹中梓、岩本七海(長崎市 市職員)
志賀祐介(株式会社LIXIL LWT東京支社)
徳永通子(理学療法士)
松尾朋博(長崎大学助教 泌尿器科学分野)
前田きみ子(サポーター)
Sparkle Groupによる世界トイレの日のプロモーション:
トイレを公共文化、教育、イノベーションのプラットフォームとして発展させる
林錦堂(Sparkle Group)
小学校トイレきれいプロジェクト-産官学医連携
「出前授業」
平島宗一郎(株式会社エイチエレック)
宮地真智子(一般社団法人A&A)
未来賞
維持・管理 高速道路休憩施設トイレにおけるパウダーコーナーの利用実態 渡邉悠加、簗瀬健太(中日本高速道路株式会社 東京支社 建設事業部 施設建設課)
馬屋原敦(中日本高速道路株式会社 東京支社 秦野工事事務所)
泉史朗、今井詩織、加藤あす香(中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社 施設技術部)

 

〇投票結果

一般投票賞
タイトル 応募者名
札幌駅改札内トイレリニューアル 岩崎頼太、今村龍吉、佐藤薫(札幌新幹線工事事務所)
マナーが悪いの?? アナウンスが足りないの‼
<トイレをキレイに使っていただくためのアクション>
山木裕一、五十嵐丈士、田邉泰隆(株式会社小田急ビルサービス 清掃事業部)
ローソンのアートトイレ 株式会社ローソン

 

全体総評

審査委員会委員長 中野和典

2025年度のJTAトイレ賞には、4部門で合計38点もの作品を応募していただき、過去最高の作品数となりました。作品のレベルも高くなってきており、特に12作品の応募があった建築作品部門と14作品の応募があった社会的活動部門のレベルが高く、授賞作品を絞り込む審査は大変でした。

一方で、せっかく作品を応募していただいても、審査の視点からは応募いただいた部門が適正ではないことが多数あり、課題となっておりました。そこで2025年度は、各部門の審査評価項目を公開し、そのような応募部門のくい違いがなくなることを目指しましたが、残念ながら、応募いただいた部門ではない部門の方が、高い評価が得られるケースが散見されました。審査委員会では、そのようなくい違いを失くせるように、引き続き改善を図っていきます。

さて、2025年度はJTAトイレ賞を4作品に、奨励賞を9作品に、そして特別賞として未来賞を1作品に授賞することになりました。惜しくも選外となった作品にも個々に優れた点がありました.限られた数の作品しか表彰ができないのは、もったいないと感じておりますが、トイレに関連する様々な部門で活躍される皆様の優れた作品や活動を社会発信するイベントとして、さらにはトイレへの関心を高めるイベントとして盛り上がっていることが素晴らしいと思います。

来年もぜひこの盛り上がりを期待し、全体講評とさせていただきます。

最後に,ご応募いただいた方や審査・投票にご協力いただいた皆様に感謝を申し上げます.

誠にありがとうございました.

 

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